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夜明けまえ アーカイブ

2007年09月12日

そして、旅立ち

こんにちは、不定期更新古写真ブログの三井です。
さて、9月9日(日)群馬県立館林美術館で開催されておりました「夜明けまえ 知られざる写真開拓史Ⅰ.関東編」が終了いたしました。最終日は秋晴れでとても素晴らしい天候の中、大勢の方がいらしてくださいました。14:00から開催した僕のギャラリー・トークにもたくさんの方々にご参加いただきました。

10日は作品を収蔵庫へ移し、展示室の撤去を行いました。11日は作品を東京都写真美術館へ移しました。そして、いまは別れを惜しみつつ、
額装をといてあげたり、ご返却するためのコンディションを整えております。3月の当館でのスタート以来、半年間に渡ってご借用させていただきました作品たちに別れの時がやってきたのです。
さらば関東の古写真たちよ。また、8年後!

今日は最後にとっておきの一枚。
この間のミュージアムスクールのときに参加者のお子様が書いてくれた僕の似顔絵。


周りの人は、似てる!と喜んでくれています....(注:三井はモヒカンではありません)

2008年11月22日

調査中!

めっきり寒くなりましたね。
最近、つかみがすべて天気ネタだと評判の古写真ブログ担当の三井です。
さてさて、日々起こるさまざまなことにかまけている内に、すぐに12月の声を聞いたかと思ったらお正月になりそうな予感。。。展覧会開催に向けて、原稿依頼や印刷物制作など、すでにさまざま準備を進めているものの、肝心の調査!へなかなか伺えない日々が続いており、胃の痛む思いで先月はすごしておりました。
でも大丈夫!今月からはガンガン伺います古写真拝見隊!
「隊」っていっても、基本は僕一人なのですが。。。
福井、島根、大阪、富山、静岡、三重。。。
本当に遅まきながら、バンバン飛び回っております。
今回は、教育委員会の所蔵が充実しています。
そして、本シリーズ展覧会企画当初の予想である、郷土資料館!今回は熱いです。

高石市郷土資料室での調査風景

これは、名刺判写真を見るための「覗きからくり」。僕が触っているダイヤルを回すと次々に名刺判写真が現れる仕組みです。興味深いのは、一方向から見るのではなく、双方向から除くことができるようになっていること。向かい合って名刺判写真を見ることができるんです。
カップル向けというか何というか。。。
でも、名刺判写真は透けて見える構造ではないので、裏表に二枚の画像をペアにして入れてあります。つまり、向かい合っていながら別々の写真を見る構造なのです。
ちょっと不思議な感じがしますよね。

今回の開拓展は、この「覗きからくり」に代表されるように、写真だけではなく、その周辺もできるだけ展示したいと考えています。乞うご期待!

2009年03月11日

開幕!

本当にご無沙汰しております。
古写真ブログ、担当の三井です。
本当に、本当にご無沙汰しております。

そして、3月7日に展覧会が開幕しました!
総出品点数294点!
金曜日に開催した内覧会を含めますと昨日、1000人を突破した計算になります。
初回の土日においでくださったお客様だけでも、500人を超えております。

企画者としては地味で地道な企画のつもりですが、
「第一部をご覧になって楽しみにしてくださっているお客様がいらっしゃるのだ!」と
改めて実感致しました。衷心より、ご来場にお礼を申し上げます。
また、誤植などを指摘してくださったお客様、本当に感謝致します。


次回からは、会場構成や出品作品について、少しずつお話しできればと思います。
(ブログがアップできなかった言い訳も、少しずつ。。。)
おたのしみに (*^_^*)


そして、美味しいもの情報。
今日は展覧会を開催することができて、もの凄く嬉しかったので
日曜日ちょっと贅沢なご飯を食べました。
贅沢といえば、トンカツ!
トンカツといえば御徒町!
御徒町がトンカツの聖地だと思っているのは、きっと僕だけじゃないでしょう。
デパートをかいくぐり、秋葉原と上野を繋ぐ太い道を渡って細い路地を入ると現れる老舗。
白木のカウンターとお座敷のこのお店は、
本当に小さい頃から今は亡き父に連れられて訪れました。
きっと35年くらい前から、ことあるごとに足が向いてしまうお店です。


相変わらず、美味しいロースカツ。
このおいしさは、ちょっと涙が出るほど。
そして、お帰りには、このすぐ近くにある和菓子屋さんのお土産「どら焼き」をお忘れなく!

ではまた。

2009年03月12日

であい・まなび・ひろがり

こんにちは、三井です。
さてさて、皆様のおかげをもちまして、夜明けまえⅡ現在開催中でございます。ぜひ是非おいでください。
前回、予告しましたとおり、夜明けまえⅡの構成や出品されている作品を、少しずつご紹介してまいります。また、実際の展示室や研究報告書などにはない情報も、こちらに書き込んでいきたいと思いますので、お楽しみにしてください。

初回である今日は、展示構成についてお話ししたいと思います。
夜明けまえⅠをご覧戴き、そして素晴らしき記憶力の方は、
すでに今日のタイトルでお判りかと思います。そうです。
前回のときと同じ基本構成で、本展は作られています。
というより、2年ごとに開催する「夜明けまえ」という
5回シリーズの展覧会全体を通して、各回とも同じ3部構成にしようと考えています。

であい

まなび

ひろがり

それぞれのコンセプトと本展の見どころをご説明します。

「であい」 現存する日本における最古の写真をもとにして制作された『ペリー遠征記』や、万延元年(1860年)に日本からアメリカへ向かった遣米使節が現地で撮影された写真などから、日本における写真とのファーストコンタクト(出会い)を紹介します。

「まなび」 日本人で最初の営業写真師であるといわれる鵜飼玉川による写真や、玉川開業以前に制作された可能性の高い写真作品、幕末に制作されたカメラ、美濃の写真研究者であり後に写真師となる小島柳蛙(こじまりゅうあ)による写真などによって、日本に定着し始めた時期の姿を紹介します。

「ひろがり」 肖像写真の裏側にある写真師の記述や名刺判に残された明治時代の風景、街の景観をとらえたパノラマ写真や名所をまとめたアルバム、公的な「こと」を残す写真など、個人で楽しむ写真が社会的役割を担っていくひろがりを紹介します。

制作された時期で分けると、幕末(であい)、幕末~明治初年(まなび)、明治初年~明治中期(ひろがり)となります。
ぜひ展示室で、モノとしての写真、モノが持つ強さ・おもしろさを感じてください。
そして、もしも展示室で写真のおもしろさを感じてくださる方がいらしたら、企画者としては最高です。
次回はなぜこの展覧会を着想したのか。
すこし、暑苦しいお話を。

そして、恒例の美味しいもの情報
当館の周辺での情報です。
ブログを始めた当初、アボガドバーガーを掲載したのですが、どうもそのお店は休止中となっている様子。そこで、もう一つのアボガドバーガーをご紹介します。

ビーフバーガーにアボガドをトッピング。もちろん、チーズやオニオンなど様々なものがトッピングできますから、お好みで+アルファすることもできます。
ガッツリお肉、元気になって明日のギャラリートークがんばります。

2009年03月13日

着想秘話

こんにちは、古写真ブログ担当の三井です。
今回は企画者からの思いを少し語らせてください。

僕が好きなのは写真であり、写真という枠をしっかり見つめるということです。
僕がこの企画を考えたのは、ある映画の台詞からでした。
主人公がライブハウスの亭主に訊きます。
「どうなんだ、最近のロックは?」
それに対して亭主が答えます。
「ロックに古いも新しいもねぇよ」
少しうろ覚えですが、内容的なはこんな掛け合いでした。

写真も同じだと思うんです。
でも。。。
古い写真は、古いということが重要になりすぎて、今の写真と同じ土俵に載せてもらえることが滅多にありません。例えば、有名な坂本龍馬の写真について、様々な方が様々な研究をされています。
曰く、いつ撮影されたのか。
曰く、坂本龍馬の着ていた服は何色なのか。
全て被写体が中心の研究です。そして、「誰が撮影したのか。」ということについても、様々な議論がなされました。しかし、誰が撮ったかを決めるのは、常に写真とは無関係な傍証資料でした。
光の使い方や構図に代表されるような「撮り方」に言及する古写真の研究はとても少ないのです。ないといってもいい。もちろん、古い写真に関して全てがこのような視点を持つべきだとはいいません。でも、それがあってもいいし、それを考える器があってもいいと思うのです。
しかし、残念ながら、まだまだ古い写真の多くは人の眼に触れていません。
まだまだ新発見があり得るのです。
その地域では有名だけれど、一歩隣の県に行くと誰も知らないとか。
ある業界においては始祖の肖像としてとても有名だけれど、写真という目で誰も見ていない写真とか。
ある機関では常に展示しているけれど、写真史に興味がある人のネットワークに引っかかりにくいとか。
まだまだ知らない写真がある。
だから、まずはここからだと。
まずはできるだけ作品を表に出して、歴史にある程度の決着をつける。
歴史がひとつの流れを持てば、歴史の中の個体に視線が行く。
視線が行くということはつまり、写真を写真として見ることができるということなのではないか。
写真を写真として見る器ができるということなのではないか。

幕末の写真師も
昭和のカメラマンも
現代のフォトグラファーも
全ての写真を並列にならべて、好きな写真について語れたら素敵だなぁと。
普通に幕末の人と現代の人を光の使い方で括って好きだという人が出てきたりしたら、もの凄く嬉しい。
そんなときが来るためのすこしでも、本当に少しでもいいから役に立ちたい。

だから、まず、僕はできるだけ多くの写真を開拓して平場において、歴史研究の材料を提供したいのです。ちょっとずつだけれど、がんばります。

すみません、春一番が吹いた日に暑苦しくて。。。

お詫びの意味を込めて、お口直しに2階で開催中のやなぎみわ マイ・グランドマザーズの本日行われたギャラリートークを。。。

素敵な展示室です。
コシャリスト(古い写真が好きな人を自分を含めて勝手にこう呼んでいます)の方々も、ぜひいらしてください。

そして、本日の3階展示室。

それにしても、写真作品があって、写真のお話をする。
なんて楽しいんでしょう。
次回のギャラリートークは、3/27です。14:00~やなぎみわ マイ・グランドマザーズ16:00~が夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 Ⅱ.中部・近畿・中国地方編です。ぜひぜひご参加ください。

今日の美味しいもの情報は、ほんの少し恵比寿から離れますが、五反田のお店。
刀削麺です。

刀削麺のすいとん的なまったり感はもともと好きなのですが、このお店は日本人向けのアレンジを感じさせません。そして、ボリュームがしっかりしている。
とってもおいしい。
しばらく刀削麺にはまりそうです。

ではまた

2009年04月28日

ラストスパート

こんにちは、古写真ブログ担当の三井です。
今日の東京は本当に暖かくて、緩やかな心地になってしまいます。
さてさて、展覧会もフィナーレであるゴールデンウィークへ突入です。
横浜も開港150年に沸いていますし、こちらも盛り上がらなくては!

今回は、であいとまなびのコーナーに出品されている2つの写真の不思議な関係について、ちょっとお話ししたいと思います。
まず、下の写真をご覧ください。
下田開国博物館に寄託されている写真です。

作品調査をさせていただいたときの画像なので、荒くてすみません。
像主は鈴木長吉という船大工で万延元年の遣米使節に同行した咸臨丸のエンジニアです。力強い表情や背筋の伸びた姿がとてもりりしく感じられるポートレート。この写真は、渡米の折にサンフランシスコのウィリアム・シュー写真館で制作されたものだと伝えられており、ケースにはシュー写真館の刻印があります。

見にくくてすみません。。。
さて、この写真はダゲレオタイプに多く使用されるものと同様のケースに入っており、上のサインもこのケースに刻まれています。この形式のケース(あるいはハウジングともいいます)には、金モールによる飾りのフレームでガラス写真本体と楕円フレームを巻き込む形で固定し、革巻きの木製ケースに固定さている場合がほとんどで、本作もこの形式です。今回は、この金モールの装飾に注目します。

こちらは画面上の金モール装飾。

こちらは画面下の装飾。
いずれも、しっかりとした作りで英米の国旗がモチーフです。
さてさて、このように同様の形式のケースにはさまざま装飾が施されており、この時代の写真の貴重さ豪奢さを現代に伝えています。そして、さまざまな形があって、人々が写真を大切にしたことが本当に伝わってきます。

さて、下の写真をご覧ください。

こちらは、伊豆の国市韮山郷土史料館に寄託されている写真で、像主は長澤与四郎という江川家の家臣です。

金モールを拡大しましょう。まずは画面上。

そして、画面下です。

鈴木像のものと長澤像のものがとてもよく似ており、ほぼ同型のものであることがわかりますでしょうか。

しかし、長澤与四郎は記録によると、日本を出たことはないのです。
もちろん、このケースにもウィリアム・シューの刻印はありません。
つまり、ウィリアム・シュー写真館に限らず、アメリカで撮影されたのではなく、日本国内で制作されたと考えられるのです。
洋の東西を超えて、ほぼ同型の金モールが用いられているアンブロタイプ。
ちょっとミステリーではないでしょうか。
もちろん、コロディオン湿板方式による写真そのものも、見応えのある作品です。
ぜひ展示室で実際の作品とじっくり向き合ってください。


なお、5月4日、5日、6日、8日は16:00~約一時間のギャラリートーク(展覧会解説)を行います。
言葉はいつも気持ちに届きませんが、できるだけわかりやすい解説を目指します。
途中参加、途中退場大歓迎です。
ぜひおいでください。

2009年05月08日

本展覧会ラストのフロアレクチャー!

こんにちは、皆様お元気ですか。
本日を含めて、あと3日!

ラスト・スパートを迎えている「夜明けまえ2」のフロアレクチャーを本日16:00-開催いたします。
本日は最終回です。
何しろラストなので、通常は45-60分を目途に行っていますが、ちょこっと伸びてしまうかもしれません。
眼は写真へ、お耳だけ三井へお貸しいただければ幸いです。

ご興味のある方は、是非ご参加ください!

ではまた

浮世絵に見る写真

こんにちは、古写真ブログ担当の三井です。
それにしても、今年のGW前半は本当に素敵なお天気でしたね。
そんな中、僕は毎日、美術館へ出勤していました。
そして、今日も元気に美術館でお仕事をしております。
本日はフロアレクチャーの最終回でした。
ちょっと時間をオーバーしてしまったにも関わらず、最後までご拝聴くださった皆様、本当にありがとうございました。

さてさて、今回は本展の出品作品中、ちょっと異色の作品をご紹介します。
その名も《虎写真》。

落合芳幾(1833-1904)による浮世絵です。芳幾は幕末から明治の浮世絵師で、1872年(明治5年)ころから新聞錦絵へ視線を向ける人物。このため、本作はこれ以前の制作と考えられますが、明確な制作年はわかりません。
それにしても、不思議な浮世絵だと思いませんか?
なぜこれが《虎写真》なのでしょう。
僕なりに、なんとなく想像できるのですが、それはあくまで仮説に過ぎませんし、写真の歴史とも異なることなので、展示室ではあえて解説をつけていません。
これはなんだろう。
唐突だな。
どういうものだろう?
と感じていただけるような展示構成で配置して、来館者の方々に考えていただければと考えたのです。
ですが。。。
本展もこの週末で終了です。
この場を借りて、僕の感じたことを開陳してもいいかと。
ご興味があれば、ご笑覧ください。

写真が日本へ浸透し始める幕末期、もちろん動画はなく、人々が眼にするほとんどの画像は絵画です。それも西洋的一点透視図法を用いたものではなく、日本的な二次元性を重視したものであり、多くの場合は輪郭線のしっかりした描法の絵画です。
これが当たり前だった社会へ写真が輸入されたとき、人々がどれほどの驚きを持って受け入れるのか。

正直、僕のイマジネーションでは、想像の範囲を超えています。
ただきっと、写真に魅了される人もいれば、新奇を嫌う人もいたでしょう。そして、興味はあるけれど踏み出せない人も多かったことでしょう。
石版画を見て、「これは絵ではない!」とか「写真に写ると魂が抜かれる」とか、現在で考えればトンチンカンかもしれませんが、わかるような気がほんの少しだけします。
何しろ、当時は現在のように毎日異なる写真を見る機会はなかったでしょう。
最も多く出回っていただろう浮世絵についても、毎日異なる絵を見るというのは難しかったはずです。
そのような環境の中で、写真というものをおぼろげに知っていても、実際に写真とはどういうものかを明確にイメージすることは難しいのではないでしょうか。
下の浮世絵も、この時期に生まれたものです。

明らかに役者写真を元にして制作された浮世絵であり、《虎写真》に比べれば、遙かに写真を元にしたことが「写真所」という文言に頼ることなく理解できます。
では、この二つの共通点は何でしょう。
もうおわかりの方も多いのではないでしょうか。
おそらくグラデーションですよね。
夕照や朝焼けなど、日本の木版画にもグラデーションを使った表現がないわけではありません。しかし、相貌や動物においてそれが行われることは少ないのではないでしょうか。
黒と灰と白これをもって虎を表現する。水墨画などでは普通に行われることですが、《虎写真》の中にいる雉や西洋人には色がついています。虎だけがモノトーンで表されている。
モノトーンのグラデーションであることこそ、写真であることの記号として理解され、このような浮世絵が作られたのではないでしょうか。
明治初期の人々にとって、写真というとどういうものを指すのか。
この浮世絵は、ぼんやりではあるけれど、当時の人々の「写真とはどういうものか」という感覚的な理解を伝えているもののように思えるのです。

と、これはもちろん僕の感じた仮説です。

是非、この週末これらの浮世絵に触れてご自身で考えていただければ幸いです。

さて、少しお休みしていましたおいしいもの情報。
ゴールデンウィークが過ぎた(まだ真っ最中の方もいらっしゃるかもしれませんが)とはいえ、このところの雨続きで、案外涼しい。涼しいどころか、目覚めたときに片付け忘れていたヒーターのスイッチに手が伸びそうなこの頃です。
そんな季節の変わり目にぴったりなメニューを当館のすぐ近くガーデンプレイス内で発見。

その名も「焼き鶏おでん定食」
真ん中にどんと冷えたサラダ、香の物ももちろんコールドメニューです。
それに対して、がっつり暖かいおでんとお味噌汁。
もちろん、焼き鶏もふんわり温かく、この時期おすすめの一品。
是非、ご賞味ください。

ではまた

2010年03月19日

沖縄調査

いちばん近いあなたの美術館 東京都写真美術館。

先週から開幕いたしました「森村泰昌 なにものかへのレクイエム 戦場の頂上の芸術」、もうご覧いただけましたでしょうか。
ぜひいらしてください!

そんな中、古写真担当である三井は沖縄で作品調査をして参りました。
伺ったのは、沖縄県立博物館・美術館琉球大学図書館、そして那覇市歴史博物館
県立博物館では、熊本鎮台沖縄分遣隊(首里城)の鶏卵紙(名刺判)と明治初年に撮影されたと思われる写真(アンブロタイプを複写したと考えられ、印画紙に光沢がなく厚みも薄いことから明治末から大正期に制作されたものと考えられる)を調査いたしました。

熊本鎮台沖縄分遣隊
(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)



熊本鎮台沖縄分遣隊(部分)
(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)



熊本鎮台沖縄分遣隊 裏面
(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)


熊本鎮台沖縄分遣隊は明治12(1879)年から明治24(1891)年まで首里城に駐留していましたから、本作はこの時期に撮影された写真です。
沖縄の歴史の深さを感じさせる一枚です。

琉球大学図書館では、『明治期写真帳』と題された2冊組の写真帳を調査しました。
(一)は22ページ・29枚、(二)は38ページ・47枚からなっています。貼付されている印画紙はすべてゼラチン・シルバープリントです。光沢があるものとないものとが混在しており、ホワイトフレームの有無も混在していました。また被写体も家族写真のような集合写真、首里城などの景観写真、植物写真、蛇や爬虫類・ヒトデやウニなどの写真、農作業・祭礼記録などいくつかに分類できる内容。かなり興味深い写真帳でした。

(一)の背表紙(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)

明治41(1908)年に取り壊され、復元されていない「中山門」。(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)
画面左中段に電線らしき線が見え、門の向こうを拡大すると

電信柱が確認できます。これによって撮影年の幅がある程度は限定できるでしょう。
ほかにも、

農作業や

海星

少女たちの集合写真など
興味深い内容です。

次に、那覇市歴史博物館の調査について。

印画紙は鶏卵紙で、「沖縄美人」と達筆な楷書で書かれた台紙。(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)台紙の上部に切り取られたような痕跡がみられるため、アルバムから切り離されたものだと考えられます。裏面には、記載・写真貼付共にありませんでした。

退色は感じられるものの、凛とした女性の表情と装束の美しさがわかります。(画像をクリックすると大きな写真がポップアップ画面で見られます)
(ハウリングなどお見苦しい点がありますが、三井の撮影した調査写真です。ご許可をいただいて掲載させていただいておりますので、どうぞご了承くださいませ<(_ _)>)


調査にご協力くださいました皆様、本当にありがとうございました。
この場を借りまして、衷心より感謝いたします。
そして、展覧会を心待ちにしている皆様!
来年の3月~5月、これらの作品を東京でお見せできる機会が得られるよう、努力します。
どうぞご期待ください!


正直、今回の調査では天候に恵まれず、傘やコートがお友達の沖縄でした。
海を眺めてボーッとする時間はまったくなく、ガシガシ仕事に明け暮れました。
そんな中でも忘れていません、おいしいもの情報。
もちろん、沖縄そばです。

そして、後ろに見えるのは、鰆(さわら)のお寿司。

本当においしい!

さらに空港で見つけたハンバーガー

これも美味でした。

実は「四国・九州・沖縄編」アンケート調査の時から、ガッツリと関わってがんばってくれているインターンの天野君も、沖縄調査に同行していただきました。
いつもの調査はひとりですから、本当に大助かり。
そして、そういう問題ではなく、彼は本当にしっかりしている。
気が利くのに、気を利かせていることを見せない!
本当に頭が下がります。
本人に直接いうのは照れくさいので、こちらを借りて「ありがとう!」を。
そして、次回の調査もよろしく!

ではまた

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